2019年04月08日

民法87 判例六法 丸暗記ドリル【メルマガ版】 #司法試験 #司法書士試験 #行政書士試験


★今日の問題★
次の記述の正誤を答えよ。

外国の通貨をもつて債権額が指定された金銭債権については、原則として、債権者は債務者に対して外国の通貨によってのみ請求することができる。


10秒で考えよう。よーいドン!

1秒

2秒

3秒

4秒

5秒

6秒

7秒

8秒

9秒

10秒

★今日の解説★

 間違い。
 外国の通貨をもつて債権額が指定された金銭債権については、債権者は債務者に対して外国の通貨又は日本の通貨のいずれによつてもこれを請求することができる。(最判昭和50年7月15日)





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とは言え、判例六法等で、民法の第一条から読み込んでいくのは、きついものがあります。
このテキストは、会話文形式で、民法の第一条から第千四十四条まで学ぶことができます。条文を一通り読むと同時に、重要な判例知識を学ぶことができます。




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posted by 判例ラノベ化プロジェクト at 20:18| オリジナル問題

行政事件訴訟法 第九条 不当景品及び不当表示防止法一〇条六にいう「第一項の規定による公正取引委員会の処分について不服があるもの」の意義

不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」という。)一〇条一項により公
正取引委員会がした公正競争規約の認定に対する行政上の不服申立は、これにつき
行政不服審査法(以下「行審法」という。)の適用を排除され(景表法一一条)、
専ら景表法一〇条六項の定める不服申立手続によるべきこととされている(行審法
一条二項)が、行政上の不服申立の一種にほかならないのであるから、景表法の右
条項にいう「第一項……の規定による公正取引委員会の処分について不服があるも
の」とは、一般の行政処分についての不服申立の場合と同様に、当該処分について
不服申立をする法律上の利益がある者、すなわち、当該処分により自己の権利若し
くは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をい
う、と解すべきである。けだし、現行法制のもとにおける行政上の不服申立制度は、
原則として、国民の権利・利益の救済を図ることを主眼としたものであり、行政の
適正な運営を確保することは行政上の不服申立に基づく国民の権利・利益の救済を
通じて達成される間接的な効果にすぎないものと解すべく、したがつて、行政庁の
処分に対し不服申立をすることができる者は、法律に特別の定めがない限り、当該
処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害
されるおそれがあり、その取消等によつてこれを回復すべき法律上の利益をもつ者
に限られるべきであり、そして、景表法の右規定が自己の法律上の利益にかかわり
なく不服甲立をすることができる旨を特に定めたもの、すなわち、いわゆる民衆争
訟を認めたものと解しがたいことは、規定の体裁に照らし、明らかなところである
からである。
 ところで、右にいう法律上保護された利益とは、行政法規が私人等権利主体の個
人的利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより
保障されている利益であつて、それは、行政法規が他の目的、特に公益の実現を目
的として行政権の行使に制約を課している結果たまたま一定の者が受けることとな
る反射的利益とは区別されるべきものである。この点を公正競争規約の認定に対す
る不服申立についてみると、景表法は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関す
る法律(以下「独禁法」という。)が禁止する不公正な取引方法の一類型である不
当顧客誘引行為のうち不当な景品及び表示によるものを適切かつ迅速に規制するた
めに、独禁法に定める規制手続の特例を定めた法律であつて、景表法一条は、「一
般消費者の利益を保護すること」をその目的として掲げている。ところが、まず、
独禁法は、「公正且つ自由な競争を促進し……一般消費者の利益を確保するととも
に、国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とする。」と規定し(一
条)、公正な競争秩序の維持、すなわち公共の利益の実現を目的としているもので
あることが明らかである。したがつて、その特例を定める景表法も、本来、同様の
目的をもつものと解するのが相当である。更に、景表法の規定を通覧すれば、同法
は、三条において公正取引委員会は景品類の提供に関する事項を制限し又は景品類
の提供を禁止することができることを、四条において事業者に対し自己の供給する
商品又は役務の取引について不当な表示をしてはならないことを定めるとともに、
六条において公正取引委員会は三条の規定による制限若しくは禁止又は四条の規定
に違反する行為があるときは事業者に対し排除命令を発することができることを、
九条一項、独禁法九〇条三号において排除命令の違反に対しては罰則の適用をもつ
てのぞむことを、それぞれ定め、また、景表法一〇条一項において事業者又は事業
者団体が公正取引委員会の認定を受けて公正競争規約を締結し又は設定することが
できることを定め、同条二項において公正取引委員会が公正競争規約の認定をする
場合の制約について定めている。これらは、同法が、事業者又は事業団体の権利な
いし自由を制限する規定を設け、しかも、その実効性は公正取引委員会による右規
定の適正な運用によつて確保されるべきであるとの見地から公正取引委員会に前記
のような権限を与えるとともにその権限行使の要件を定める規定を設け、これによ
り公益の実現を図ろうとしていることを示すものと解すべきであつて、このように、
景表法の目的とするところは公益の実現にあり、同法一条にいう一般消費者の利益
の保護もそれが直接的な目的であるか間接的な目的であるかは別として、公益保護
の一環としてのそれであるというべきである。してみると、同法の規定にいう一般
消費者も国民を消費者としての側面からとらえたものというべきであり、景表法の
規定により一般消費者が受ける利益は、公正取引委員会による同法の適正な運用に
よつて実現されるべき公益の保護を通じ国民一般が共通してもつにいたる抽象的、
平均的、一般的な利益、換言すれば、同法の規定の目的である公益の保護の結果と
して生ずる反射的な利益ないし事実上の利益であつて、本来私人等権利主体の個人
的な利益を保護することを目的とする法規により保障される法律上保護された利益
とはいえないものである。もとより、一般消費者といつても、個々の消費者を離れ
て存在するものではないが、景表法上かかる個々の消費者の利益は、同法の規定が
目的とする公益の保護を通じその結果として保護されるべきもの、換言すれば、公
益に完全に包摂されるような性質のものにすぎないと解すべきである。したがつて、
仮に、公正取引委員会による公正競争規約の認定が正当にされなかつたとしても、
一般消費者としては、景表法の規定の適正な運用によつて得られるべき反射的な利
益ないし事実上の利益が得られなかつたにとどまり、その本来有する法律上の地位
には、なんら消長はないといわなければならない。そこで、単に一般消費者である
というだけでは、公正取引委員会による公正競争規約の認定につき景表法一〇条六
項による不服申立をする法律上の利益をもつ者であるということはできないのであ
り、これを更に、「果汁等を飲用するという点において、他の一般の消費者と区別
された特定範囲の者」と限定してみても、それは、単に反射的な利益をもつにすぎ
ない一般消費者の範囲を一部相対的に限定したにとどまり、反射的な利益をもつに
すぎない者であるという点において何ら変わりはないのであるから、これをもつて
不服申立をする法律上の利益をもつ者と認めることはできないものといわなければ
ならない。
また、上告人らの主張する商品を正しく特定させる権利、よりよい取引条件で果汁
を購入する利益、果汁の内容について容易に理解することができる利益ないし表示
により内容を知つて果汁を選択する権利等は、ひつきよう、景表法の規定又はその
適正な運用による公益保護の結果生ずる反射的利益にすぎないものと解すべきであ
つて、これらの侵害があることをもつて不服申立をするについて法律上の利益があ
るものということはできず、上告人らは、本件公正競争規約の認定につき景表法一
〇条六項に基づく不服申立をすることはできないものというべきである。
 以上述べたところと同旨の原審の判断は、正当であり、論旨は、右と異なる見地
に立つて原判決を非難するものであつて、採用することができない。
 同四について
 所論の点に関する原審の判断は、正当である。原判決に所論の違法はなく、論旨
は採用することができない。
 同五について
 D研究所に対する件の審決が本来不服申立資格のない者による不服申立について
も実体判断をすることができるとしたものであるとすれば、その判断は誤りである
というべきであつて、右の審決の判断に誤りのないことを前提としてそれとの対比
において憲法一四条違反をいう所論は、その前提を欠き、失当である。本件審決が
実体判断をしなかつたことをもつて憲法一四条違反の問題にならないとした原判決
は、その結論において正当であり、論旨は採用することができない。


(最判昭和53年3月14日 民集 第32巻2号211頁)

概略


 一 不当景品類及び不当表示防止法一〇条六項にいう「第一項の規定による公正取引委員会の処分について不服があるもの」とは、当該処分により自己の権利若しくは法律上保護された利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者をいう。
二 不当景品類及び不当表示防止法の規定にいう一般消費者であるというだけでは、公正取引委員会による公正競争規約の認定に対し同法一〇条六項の規定に基づく不服申立をする法律上の利益を有するとはいえない。





関連条文

行政事件訴訟法
(原告適格)
第九条 処分の取消しの訴え及び裁決の取消しの訴え(以下「取消訴訟」という。)は、当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者(処分又は裁決の効果が期間の経過その他の理由によりなくなつた後においてもなお処分又は裁決の取消しによつて回復すべき法律上の利益を有する者を含む。)に限り、提起することができる。
2 裁判所は、処分又は裁決の相手方以外の者について前項に規定する法律上の利益の有無を判断するに当たつては、当該処分又は裁決の根拠となる法令の規定の文言のみによることなく、当該法令の趣旨及び目的並びに当該処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮するものとする。この場合において、当該法令の趣旨及び目的を考慮するに当たつては、当該法令と目的を共通にする関係法令があるときはその趣旨及び目的をも参酌するものとし、当該利益の内容及び性質を考慮するに当たつては、当該処分又は裁決がその根拠となる法令に違反してされた場合に害されることとなる利益の内容及び性質並びにこれが害される態様及び程度をも勘案するものとする。
posted by 判例ラノベ化プロジェクト at 09:13| 判例原文集 行政法

2019年04月03日

民法86 判例六法 丸暗記ドリル【メルマガ版】 #司法試験 #司法書士試験 #行政書士試験


★今日の問題★
次の記述の正誤を答えよ。

代金完済に至るまで目的物の所有権を売主に留保し買主に対する所有権の移転は代金完済を停止条件とする旨の合意がされている動産の割賦払約款付売買契約において、代金完済に至るまでの間に買主の債権者が目的物に対し強制執行したときは、売主又は売主から目的物を買い受けた第三者は、所有権を主張し、第三者異議の訴によつて右執行を排除することができる。


10秒で考えよう。よーいドン!

1秒

2秒

3秒

4秒

5秒

6秒

7秒

8秒

9秒

10秒

★今日の解説★

正しい。
 動産の割賦払約款付売買契約において、代金完済に至るまで目的物の所有権が売主に留保され、買主に対する所有権の移転は右代金完済を停止条件とする旨の合意がなされているときは、代金完済に至るまでの間に買主の債権者が目的物に対して強制執行に及んだとしても、売主あるいは右売主から目的物を買い受けた第三者は、所有権に基づいて第三者異議の訴を提起し、その執行の排除を求めることができると解するのが相当である。(最判昭和49年7月18日)





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難化する一方の行政書士、司法書士試験の民法を攻略するためのポイントは、試験科目の条文と判例を徹底的に読み込むことです。
条文と判例の知識の量によって行政書士、司法書士試験の合否が左右されると言っても過言ではありません。
とは言え、判例六法等で、民法の第一条から読み込んでいくのは、きついものがあります。
このテキストは、会話文形式で、民法の第一条から第千四十四条まで学ぶことができます。条文を一通り読むと同時に、重要な判例知識を学ぶことができます。




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posted by 判例ラノベ化プロジェクト at 22:39| オリジナル問題

行政事件訴訟法第八条 欠損金額を減額する更正処分に対して不服申立を経由している場合と当該欠損金の繰戻しによる法人税の還付請求を理由がないとする通知処分に対する不服申立経由の必要

 法人税法(以下「法」という。)八一条所定のいわゆる欠損金の繰戻しによる還
付所得事業年度(以下「前年度」という。)の法人税の還付の制度においては、欠
損金の繰戻しにより前年度の法人税の還付を請求するかどうか、また、請求すると
してもいかなる金額の範囲で欠損金の繰戻しを行うかが納税者である当該法人の選
択に委ねられている一方、その選択の時期は、欠損事業年度の確定申告書の提出期
限内における当該申告書の提出と同時でなければならないものと定められている(
法八一条一項、五項、六項)。また、繰戻しによる還付金額の計算の基礎とされた
欠損金額は、法五七条所定の繰越控除の対象から除外されることとなるのである(
同条一項本文かつこ書)。そこで、納税者が、欠損事業年度の法人税について欠損
の確定申告をすると同時に、欠損金の繰戻しによる前年度の法人税の還付請求をし
たのに対し、右申告に係る欠損金額の一部が否認され、欠損金額を減額する更正処
分を受けるとともに、その還付請求の一部に理由がない旨の通知処分を受けた場合
において、当該納税者が欠損金の繰戻しによる還付金の請求を維持しようとすると
きは、右更正処分に対する不服申立とは別に、右通知処分に対しても不服申立をし
なければならないものであることは当然というべきである。けだし、両者はそれぞ
れその目的及び効果を異にする別個の処分であり、右更正処分の取消請求は、欠損
事業年度の欠損金額の確定を争うものにすぎず、単に右更正処分のみを争うときは、
その取消しの効果として次年度以降の繰越欠損金額に影響を及ぼすにとどまるもの
であつて、欠損事業年度の欠損金額を前年度に繰り戻す効果を生ずるものではない
からである。
 したがつて、右の更正処分と通知処分とは、その基礎となつた事実関係が共通で
あるとしても、後者は前者の処分に付随する処分であると解することのできないも
のであり、右両者に対する納税者の不服の事由が同一であつて前者の処分について
適法に不服申立手続が採られているからといつて、後者の処分に対する不服申立の
前置を不要と解することはできず、また、同処分に対する不服申立を経ないことに
つき国税通則法一一五条一項三号にいう正当な理由があると解することも相当でな
い。これと同旨の見解に立つて、原審における追加的変更申立に係る本件通知処分
取消しの訴えを不適法として却下した原審の判断は、結論において正当であつて、
原判決に所論の違法はない。論旨は、採用することができない。
(最判昭和59年6月28日 民集 第38巻8号1029頁)


概略

 欠損金の繰戻しによる前年度の法人税の還付請求を理由がないとする通知処分に対し取消の訴えを提起するためには、右通知処分と同時に同一の理由によりされた当該欠損金額を減額する更正処分に対し不服申立を経由している場合であつても、右通知処分に対する不服申立を経由することが必要である。


関連条文

行政事件訴訟法
(処分の取消しの訴えと審査請求との関係)
第八条 処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。
2 前項ただし書の場合においても、次の各号の一に該当するときは、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。
一 審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないとき。
二 処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。
三 その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
3 第一項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。


posted by 判例ラノベ化プロジェクト at 09:13| 判例原文集 行政法

行政事件訴訟法第八条 所得税更正処分等取消請求事件

 1 青色申告書提出承認取消処分の通知書に取消しの原因となる具体的事実の記載を欠いた瑕疵は,無効原因に当たらないとした事例 

2 所得税更正処分に対する行政不服申立手続をすでに経由しており,かつ,右更正処分に対する出訴期間内に再更正処分がされたときは,行政不服申立手続を経ないで当該再更正処分の取消しの訴えを提起するについて国税通則法(昭和45年法律第8号による改正前)87条1項4号後段の正当な理由があるとした事例

(佐賀地方裁判所 昭和50年4月25日)


関連条文

行政事件訴訟法
(処分の取消しの訴えと審査請求との関係)
第八条 処分の取消しの訴えは、当該処分につき法令の規定により審査請求をすることができる場合においても、直ちに提起することを妨げない。ただし、法律に当該処分についての審査請求に対する裁決を経た後でなければ処分の取消しの訴えを提起することができない旨の定めがあるときは、この限りでない。
2 前項ただし書の場合においても、次の各号の一に該当するときは、裁決を経ないで、処分の取消しの訴えを提起することができる。
一 審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないとき。
二 処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる著しい損害を避けるため緊急の必要があるとき。
三 その他裁決を経ないことにつき正当な理由があるとき。
3 第一項本文の場合において、当該処分につき審査請求がされているときは、裁判所は、その審査請求に対する裁決があるまで(審査請求があつた日から三箇月を経過しても裁決がないときは、その期間を経過するまで)、訴訟手続を中止することができる。

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